アジア各国における、環境問題と持続可能な発展
国際ワークキャンプ・大阪
桃 山 宣 言
第104代カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズ師、各学長、教授、そしてご来場の皆様、私たちの宣言を発表する機会を与えていただき、光栄に存じます。
私たちはたとえどれほど疲れ、寝る間を惜しみ、困難にぶつかっても、仲間と共に力を合わせ、世界に思いを届けるためにこの宣言を作りあげました。
また、この宣言を作成するにあたり、様々な助言をくださった先生方には心から感謝しております。
私たちアジアの学生は知っています
- 私たちと、次の世代の生活が危険にさらされていること
- かつてない課題に人類が直面していること
- 私たちが自然資源を濫用、または過剰に搾取していること
- 現在の社会システムそのものが自然の価値を過小評価しており、それが環境問題の原因となっていること
- 環境問題においては多くの解決方法が存在すること
私たちは要求します。
- 各大学の学長が、環境と持続可能な発展に焦点をあてた学生の交流プログラムを促進すること
私たちは以下の実行を約束します。
- 一般市民や社会的弱者に対し、彼らの小さな努力の積み重ねが大きな意味を持つことに気づいてもらうよう働きかけること
- 一般市民の日常生活と地球規模の生態危機が複雑に関連していることを理解してもらうために、あらゆる年齢層に対する環境教育を促すこと
- 効率の高いエネルギー源や設備、そして環境に配慮した製品を使用すること
- 自然が提供するさまざまな機能に対して、正当な価値をつけること
- 日常の消費は必要最低限に抑え、可能な限りの再使用とリサイクルをすること
私たちは要求します。
- 各国政府が、『持続可能な発展』を目標と定めること
- 国家レベルでの各種補助金などの環境政策、防衛費の削減を財源とした環境分野における予算拡大、環境に配慮した製品の生産と消費、及び貿易を推進すること
- 若い世代へ、最先端の環境研究と技術に関する情報公開をさらに推進すること
- 企業が天然資源の消費を削減すること
- 製品の環境価値を反映する市場の構築を推進すること
- エコカーの普及を促進するとともに、環境に配慮した車両等を公共交通機関に導入すること
- アジア各国が温室効果ガス排出量のさらなる削減に取り組むこと
- 発展途上国が、より環境に配慮した政策を実行すること
- 先進国が、発展途上国における環境汚染解決のために技術提供をすること
- 2012年までに、環境に配慮した製品に加えて、アジアの人々に対し安全な食品、 水、住居、衣類、教育、医療を平等に提供し、社会的差別を根絶すること
私たちは呼びかけます。
皆さん、特にアジアの若者たち。
スーパーへ買い物に行ったとき、何か気に留めることはあるでしょうか。
値段、品質、それともカロリーでしょうか。
環境に配慮した製品にはマークが記されています。
皆さんはそれを意識していますか。
環境に配慮した製品の存在を知り、それを選ぶ新たな習慣を身につけましょう。
私たちは信じています。
アジア各国が動き始め、互いの国が支援しあう関係になれた時、
アジア全体が今までにない、素晴らしいものとなるでしょう。
それが、私たちアジアの若者たちが心から望んでいることです。
ご清聴ありがとうございました。