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Journal no. 20

雑感 (2001年3月21日)

 なかなかまとまった文章を書けないでいるので、メモがわりに思いつきを並べます。

ハワイ沖潜水艦衝突事故:マスコミが被害者遺族に代わって怒りをぶちまけ、それをアメリカが気にして右往左往しているのがひどく奇妙だった。不幸な事故だったし、潜水艦に一方的な落ち度があったのは明らかだし、遺族の怒りや悲しみは当然なのだけど、基本的には居眠り運転の大型トラックにつっこまれて修学旅行のバスが大破して死者が出た、というような事故となんら変わりはない。そういう事故が起こったら、果たしてマスコミはこうも執拗に被害者遺族の気持ちを代弁して加害者を非難するだろうか。

面白かった本:遙洋子著『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』(筑摩書房)は、他の教員が大学の広報誌の「読書の秋」特集で推薦していたので読みたいと思っていた。これがなんとも痛快に面白かった。遙洋子に興味ある人、上野千鶴子に興味ある人、フェミニズムに興味ある人、フェミニズムってなんだ?という人、御一読を薦める。遙洋子は、朝日新聞に『遙かなるフェミニズム』というコラムを連載していて、毎回楽しみにしている。タレントとしての彼女は見たことがないのだけれど、タレントをこなしながら東大のゼミをちゃんと受講したっていうのは、かなりすごいと思う。

学会シーズン:来週から学会出席のため熊本と松江に連続出張です。学会ってなんだ?というのは上記の遙洋子の本にも出てきたのだけど、非研究者にはよくわからないものらしい。要するに、研究者の発表会(ピアノの発表会というのと同じ意味)です。同業者が集まって、こんな実験しました、あんなこと考えました、と発表しあう場です。で、そのあと飲みに行く。熊本は日本生態学会の大会。野外で木や草や虫や動物を研究しているような人が多くて、平均年齢が低く女性の割合が割と高い。松江は日本応用動物昆虫学会。農業関係の研究者が多くて、平均年齢高くほとんど男ばっかり。今回私はなんにも発表せずに聞くだけ。発表できるようなことはなんにも研究してないもので。

 じゃ、行ってきます。

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