ソーラークッカーの原理

ソーラークッキングの世界にようこそ!

HOME > ソーラークッカーの原理

ソーラークッカーの原理

太陽のエネルギーをうまくつかまえるための2つの原理

「光を集めること」と「熱を逃がさないこと」

地球には、太陽から毎日膨大な量のエネルギーが降り注ぎます。そのほんの一部をつかまえて熱にして利用するのがソーラークッキング。基本原理は2つだけです。

スライド1.jpg
太陽から降り注ぐ光は、物体に吸収されて熱になります。効率よく熱にするには、反射しない黒いものが適しています。黒いお鍋や缶などの容器を使うのはこのためです。透明なものでは素通りしてしまい熱になりません。ぴかぴかのものでは反射してしまいます。

スライド2.jpg
そのままでは光の当たる面積分しかエネルギーを受けられないので、反射板を使って光を集めます。光を受け止めて集めてくる面積が大きければ大きいほど、集まるエネルギーは大きくなります。集まるエネルギーが大きくなれば、これだけで十分料理ができるだけの熱が得られます。

スライド3.jpg
ただ、熱くなった黒い容器からは、熱がまわりにどんどん逃げていきます。寒い時期ならとく逃げやすいし、風があるときもそうです。

スライド4.jpg
集まってくるエネルギーと、逃げていく熱のせめぎあいで、黒い容器の温度が決まります。

スライド5.jpg
逃げる熱をできるだけ少なくするためには、容器のまわりに透明の覆いをかぶせます。ガラスビンでも切ったペットボトルでもいいし、耐熱性のあるビニールでもいい。容器と覆いの間は、密着するより空気の層があった方が断熱性が上がります。一番いいのは容器と覆いの間が真空の場合。魔法瓶と同じで全然熱が逃げないので、とても効率よく熱をため込むことができます。


「光を集める」「生じた熱を逃がさない」というこの2つの基本原理をどうやって実現するか、どちらを優先し、どんな方法を使うか、世界中の人々がさまざまなアイデアを試して、いろいろな形のソーラークッカーを作り出しています。高度な技術を使った美しく高性能なものから、ありあわせの材料で短時間で作った素朴な手作りクッカーまで、いろいろな可能性を試せるのがソーラークッキングのひとつの魅力かも知れません。