| |||||||||||
|
傘式パラボラ型クッカー「サニークッカー」試用記左がサニークッカー、右はかるぴか小川クラウンという会社が「サニークッカー」という太陽光調理器を出している。もともとテントなどを専門に作っている会社のようだが、そのノウハウを使ってパラソル型の折りたためるクッカーを制作された。太陽光調理では太陽の光を集める面積が勝負なので、大きければ大きいほど強力になるが、そうすると機材が大型になり扱いや収納に苦労することになる。その点、この「サニークッカー」は傘のように折りたためるからなんともありがたい。付属の三脚もしっかりしているので、デモンストレーション用に最適である。 最初の試運転(2008年7月20日 晴天)
直径1mという大型クッカーながら、閉じると傘と同じくコンパクトにたためるのが大きな特徴だ。小川クラウンはテントなどを作っておられる会社なので、丈夫な生地とそれを支える骨組みなどのノウハウがあるのだろうと推察する。大きな三脚が付属していて、五徳をその支柱に固定し、五徳の両端がパラボラ傘を支える。傘を保持しているのが、生地が五徳と接続する2カ所のねじ穴だけ、というのが若干不安感をあおるのだが、テントの専門家が作ったのだからと納得させている。 傘を広げてセッティングした後、傘の外周をぴんと貼るために、長い竹ひごを骨組みの先に通して円を作る。他がスマートな構造だけに、この部分だけ泥臭い工程に見える。集光力を上げるためにあえて付け加えられたのだろうと推察される。 いざ太陽に向けようとして困ってしまった。このサニークッカーは太陽の方向を見つける構造がない。「支柱の影を見て」と書いてあるが、銀色にぎらぎら光る反射面では影など確認できない。自分の影の方向からおおよそで見当をつけるが、これは少し工夫してほしいところだ。太陽が真上近いだけに、焦点が鍋底に来ているのかどうか自信が持てなかった。 10分ほどで最初のコーンが弾けたが、その後ペースが上がらず、ぽつぽつとしか弾けない。そうこうしているうちに最初に弾けたやつは焦げてくる。1時間近く続けたが、半分ほどのコーンは弾けないまま焦げて残ってしまった。もっともこの状況は、以前かるぴかを試したときも同じだった。ポップコーンとの相性はあまりよくないのだろうか。鍋がよくないのかな。市販のアルミフライパンに内蔵されたポップコーンならどうだろうか。 次はゆでじゃがいも。この春うちの庭で収穫されたじゃがいものうち、小さいものを10個ばかり選んで皮ごとゆでる。こちらは、途中少し曇りになったにもかかわらず、1時間程度でゆであがる。できたてを二つに切ってバターをのせて食べる。口福である。 結論。サニークッカーは、噂に違わぬ強力太陽光調理器である。デモンストレーション用に申し分なし。ただしもう少しメニューを考えなければならない。これはこちらの開発不足。 エコ部屋へ戻る 2008. 7. 20. |