2009年度 社会学科基礎演習


講義計画

【講議概要】

 この科目は、これから社会学科で学んでいこうとする一回生のために開かれる、少人数クラスのゼミナールです。 大学で「学ぶこと」は、高校までの「勉強」とは違います。一言で言えば、大学では、主体的、能動的に学ぶ必要が格段に強化されます。そこでこの演習では、皆さんが社会学科で学んでいくにあたって身につけてほしいさまざまな力を豊かにするために、“見る・読む・聞く・考える・書く・話す”の基礎的トレーニングを意識的におこないます。

【学習目標】

1. <テーマの発見>:社会的現実に関心を持ち、現実の中に問題を発見する力をつけよう。

2. <情報収集>:必要な情報を探し収集する方法を学ぼう。単行本、雑誌、新聞などの活字メディアだけでなく、映像・音声メディア、さらには現場、現地における参与観察、インタビューやインターネットなど使って、効率よく情報を探索し、入手する方法を学ぼう。

3. <情報解読>:収集された多種多様な情報を解読しよう。本、新聞・雑誌、映像・音声メディアなどから収集した情報の正確な見方、読み方、聞き方を中心に観察の仕方、体験の反省の仕方について学ぼう。

4. <現実の再構成>:解読された情報を使って、社会がどのような諸要素や諸次元から成り立っているか、論理的に考え、再構成してみよう。さまざまなテーマに関するレジュメやレポートを書き、添削指導をうけることによって、現実を再構成する力をつけよう。

5. <コミュニケーション力の展開>:作成したレジュメやレポートをもとに、プレゼンテーションの仕方を学び、口頭報告や討論をつうじてアイデアをさらに豊かにするコミュニケーション力を高めよう。

【講議計画】

具体的なテーマについてレポートを書き発表するまでのプロセスを体験しながら、各ステップで気をつけるべきことを学んでもらう。

  ・演習の概略説明と自己紹介
  ・社会的現実に関心をもとう
  ・社会的現実からテーマを発見しよう
  ・情報収集について学ぼう
  ・図書館の上手な使い方を知ろう
  ・情報を解読してみよう(1)
  ・情報を解読してみよう(2)
  ・レジュメ(要約)とはどういうものか
  ・レジュメ(要約)を書いてみよう
  ・みんなの前で発表してみよう
  ・報告を聞いて討論してみよう
  ・レポートの書き方について
  ・レポートを作成してみよう

【成績評価の方法】

全回出席を原則とする。出席点(30%)、授業における活動状況(20%)、レジュメなどの提出物(20%)、レポート(20%)

【教科書】

佐藤望 編著「アカデミック・スキルズー大学生のための知的技法入門」慶應義塾大学出版 2006年

【参考書】

学習技術研究会『知へのステップ』くろしお出版 2002年
荒木晶子ほか『自己表現力の教室』情報センター出版局 2000年
戸田山和久『論文の教室』NHKブックス 2002年


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2009. 4. 1.