【評価結果に対する巖の感想】
この講義は毎年熱心な受講者が多く、非常にやりがいのある授業である。とくに今年は5限目に設定されたので、出席をとらないこともあって、熱心に静かに聞いてくれる受講者だけが出席していたという印象を受けた。
そのことは、授業評価の結果からも読み取れる。たとえば、「3. 授業の内容に興味がもてた。」や「13. 総合的に判断して、有益な授業であった。」の平均点が高い(とくに後者)。時代の要請として当然期待されることではあるが、講義した側としても励みになる。
夏休み、冬休みのレポートと、前期末、後期末の試験の他に、5回ほど授業中に紙片を配って感想や疑問質問、知識に関するアンケートなどを行った。「5. 学生の理解度を測ることに努力していた。」の85点は合格点かもしれないが、通年授業としてはもっと頻繁に小テストなどした方がいいのかもしれないと反省している。
授業はすべて、プレゼンテーションソフトを使ってスクリーン上にコンピュータ画面を投影した。板書の手間が省けるだけでなく、新聞記事や写真、グラフ、イラスト、ときには動画まで、さまざまな形の情報を自在に組み合わせて使用できるので非常に便利である。受講者にとっても、「見やすい」「映像が豊富でわかりやすい」とおおむね好評だった。ただし、つい文字が多くなってしまい、「ノートをとるのが大変だった」という声もあった。使用したファイルはサーバーに保存しておき、学内のコンピュータからいつでも閲覧できるようにしておいたので、試験前には多くの学生がこれを印刷して勉強したようだった。
前述のように、もっぱら熱心な受講者が多い印象があり、私語は非常に少なかったように思うので、「10. 教室の秩序が保たれていた。」の78点はすこし納得がいかない。縦長の教室だったので後方の私語に気付かなかったのだろうか。あるいは遅刻をとがめないことを示しているのかもしれない。欠席も遅刻も本人の損失と割り切って、とくに注意などしないことにしている。
「12. 人権を侵害するような言動はなかった。」では、「そう思わない」が3人あり、他の設問より多いことが気になる。大部分の人は問題なしとしてくれたのだからいいようなものではあるが。タバコ批判を何度もしたので、一部喫煙者の神経にさわったのかもしれない。
環境問題はこれからもますます重要な課題となるため、興味を持つ学生は増えていくだろう。受講者の熱意に応えるべくいっそうの努力をしていきたい。